絵本を持ってお出かけしよう!おすすめの電車の絵本3冊ご紹介

ポートフォリオ

乗り物好きな小さなお子さんをもつ親のみなさんにとって、読み聞かせる絵本は電車や飛行機、働く車など、乗り物の絵本が多いのではないでしょうか?

そんな絵本の中に出てくる乗り物を、外にでて街などで実際に見に行く機会もあると思います。本物の乗り物を見ると子どもは大喜びですよね。そしてまた家に帰ってくると、外で見かけた乗り物を絵本で読む。こんなくり返しがまた楽しいです。

子育て中に、子どもたちが大好きで、何度となく読み聞かせをした電車の絵本があります。その中から電車にのって親子でお出かけしたくなる、電車の絵本を3冊ご紹介します。

そして絵本をもってお出かけしてみませんか?

絵本のモデルになった地域を実際に訪れると、絵本で読んで知っている分、絵本と同じ電車を探して乗ってみたり、お話で出てくる景色を探してみたりすることでより楽しいお出かけになるのではないでしょうか。

また親子でおでかけし、ほんの少しいつもとちがう別の景色をみるだけでも日々忙しい親のみなさんも気分がリフレッシュされるかもしれません。

絵本の中にでてくるモデルの地域とおすすめスポットも合わせてご紹介します。お子さんも飽きずに楽しく過ごせるように電車が見えるスポットを中心にお知らせしています。ぜひお出かけの参考にしてみてください。

1.いくつでんしゃにのるのかな?「でんしゃにのったよ」(岡本裕司/福音館書店)

主人公の「ぼく」と「おかあさん」が、いとこのうちに行くまでのお話です。田舎から終点の東京までを電車で乗り継いでいきます。はじめは小さなまちのかわいらしい電車にのり、だんだんと大きな街になり、走っている電車の種類も増えていくおもしろさがあります。

主人公の「ぼく」がわくわくしながら電車で旅行しているのが伝わり、読んでいるこちらもまるで旅行しているような気分になります。

【絵本のモデルとなった地域とおすすめスポット】

「ぼく」と「おかあさん」は静岡県の大井川鉄道からスタートして、東海道線にのりつぎ、静岡駅で東海道新幹線にのり、終点の東京に来ています。その中から「大井川鉄道 門出駅周辺」のおすすめスポットをご紹介します。

静岡県大井川鉄道 門出駅周辺

絵本に出てくる静岡県大井川鉄道の門出駅沿線には体験型フードパークKADODE OOIGAWA(かどでおがあります。

KADODE OOIGAWA(かどでおおいがわ)は門出駅に隣接しているため、電車でのアクセスはとっても便利。すぐそばで大井川鉄道を見ることができたり、復元されたSLが展示されている「SL広場」があったりと、電車好きのお子さんには特におすすめの場所です。

またKADODE OOIGAWA(かどでおおいがわ)には、キッズパーク「ちゃめっけ」があります。ダイナミックな遊具で思いっきり体を動かすことや、野菜や自然を身近に感じる遊びが体験できます。

KADODE OOIGAWA(かどでおおいがわ)の情報はこちら

2.れっしゃにのっておじいちゃんちへ!「しゅっぱつしんこう!」(山本忠敬/福音館書店)

こちらの絵本は「みよちゃん」と「おかあさん」が、おじいちゃんの家へゆくお話です。

先にご紹介した「でんしゃにのったよ」とは反対に、大きなまちの大きな駅から電車をのりつぎ、小さな田舎へといくストーリーとなっています。

電車の窓から見える景色は、どんどん変化してまるで読んでいるこちらも電車にのっているかのような気分です。

はじめはビルや高い建物が多い街の景色が、電車が進むにつれて、田んぼがでてきたり山が近くに見えてきたりします。そして山あいを走る電車は、おじいさんとお友達が待つ小さな駅に到着します。

【絵本のモデルとなった地域とおすすめスポット】

この絵本のモデルとなったのは、宮城県仙台駅と岩手県盛岡駅、そして盛岡駅から岩手県宮古市を結ぶ山田線です。そして終点のおじいさんが待つ駅のモデルは「浅内駅」で、その駅のある路線の岩泉線とともに2015年に廃止となりました。

この絵本は出版年が1982年と40年前の作品ですが、今も版を重ねる乗り物絵本の名作です。

ですので、現在走っている電車はほとんど描かれていません。しかし40年前の仙台や盛岡などの沿線の様子が、よく感じられる絵本となっています。

この絵本を持って、今とむかしを比べながら旅をするのもおもしろそうですね。

この絵本に出てくる仙台駅近くで電車が見える無料スポットをご紹介します。

AER(アエル) 31階展望テラス

仙台駅からペデストリアンデッキでつながっており、徒歩約2分とアクセスしやすい場所にあります。東北新幹線や在来線などが一望できるスポットで、無料で入れます。

また同じビル28階にある「エル・ソーラ仙台」にはキッズスペースがあり、その部屋からも電車が見えます。授乳中やおむつ替えスペースもあり赤ちゃんや小さいお子さんを連れての外出にはとても助かる施設ですね。誰でも利用でき、こちらも無料です。

AER(アエル)の情報はこちら

3.きょうはどんなでんしゃにのるのかな?「いろんなでんしゃはっしゃしまーす」(岡本裕司/アリス館)

1番目にご紹介した「でんしゃにのったよ」と同じ作者の絵本です。ご紹介した絵本の中では出てくる電車の数が一番多く、今も見かける電車が約20種類描かれています。そのため電車好きのお子さんにとって、たまらなく嬉しい本ではないでしょうか。

【絵本のモデルとなった地域とおすすめスポット】

この絵本に出てくるモデルの地域は、東京の大井町駅、品川駅、西武新宿駅、東京駅です。あと神奈川県鎌倉駅と藤沢駅を結ぶ江ノ島電鉄、静岡県の大井川鉄道が描かれています。

その中で、絵本と同じ電車の見えるおすすめスポットとして、「東京駅周辺」と「江ノ島電鉄鎌倉高校前駅」、「大井川鉄道のSL」をご紹介します。

東京駅周辺

東京駅は新幹線のターミナル駅でもあるため、新幹線の他、在来線もたくさん見ることができます。そんな東京駅を一望できる場所で、おすすめなのが「KIITE 6階 屋上庭園」です。

KIITEは東京駅丸の内地下南口から徒歩約1分で、駅の目の前にあります。地下道で直結しており小さなお子さん連れでも安心。

そして6階の屋上庭園は無料で開放されています。芝生などが植えられており、きれいで広々しています。ガラス張りの柵なので、背の低い小さいお子さんでも見ることができます。

6階から電車を見下ろす感じで一望でき、まるでジオラマのようです。東京駅に入線したり出発したりする電車が次々とやってくるので、飽きずに見ることができます。

絵本に出てくる電車も走っているので、探してみてくださいね。

KIITEの情報はこちら

江ノ島電鉄鎌倉高校前駅

江ノ島電鉄(通称江ノ電)が描かれているページでは、夏の日曜日にお父さんと海近くを走る江ノ電に乗りにいく絵が描かれています。そのページのモデルとなったのは、「鎌倉高校前駅」で、江ノ電の中でも一番有名な写真撮影スポットです。

鎌倉高校前駅は国道を挟んで湘南の海が見えるので、波の音も聞こえ、遠くには江の島も見えます。そのため湘南らしさを味わいつつ江ノ電を楽しむならおすすめの場所です。そしてお出かけした際、絵本のなかで描かれている、江ノ電最古の車両300形に乗れたら、とってもラッキーですね。

江ノ島電鉄の情報はこちら

大井川鉄道のSL

絵本の中でも登場しているSLは静岡県の大井川鉄道で走っています。SLに乗りながら大井川沿いの自然ゆたかな景色を見ることは、旅にきた気分をより感じるのではないでしょうか。

また客車も昭和10〜30年代に製造されたものを使っていますので、よりレトロな旅を味わうことができます。

大井川鉄道では「SLに乗れるおすすめプラン」を3種類用意しています。

  • SLで行く川根温泉ホテル & ふれあいの泉 湯めぐりプラン
  • SL2往復乗り尽くしプラン 「汽車ざんまい」
  • SLで行こう! 川根温泉ホテルランチバイキングプラン

なかにはSLに2往復も乗れるプランもあります。SLに乗りたい方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

大井川鉄道の情報はこちら

絵本をもっておでかけしよう!

親子でお出かけしたくなるような電車の絵本を3冊ご紹介しました。

1番目と3番目にご紹介した「でんしゃにのったよ」「いろんなでんしゃはっしゃしまーす」に出てくる静岡県大井川鉄道は、上記にご紹介したSLの他、日本唯一のアプト式列車、南アルプスあぷとラインが走っています。日本一の高さの鉄道橋や湖に浮かんでいるように見える奥大井湖上駅があり、SLだけではなく、アプト式列車もおすすめです。

また大井川鉄道門出駅周辺には、KADODE OOIGAWA(かどでおおいがわ)があり、親子で楽しめるスポットも満載です。

大井川鉄道は乗るのも、見るのも、楽しむにも電車好きのお子さんをもつ家族にはぴったりな場所です。

絵本を読む時期は子育ての中でも短い期間かもしれません。しかし同じ本を読むことで親子の中で同じ記憶が刻まれ、そして絵本をもってお出かけすることで、より印象に残る旅になるのではないでしょうか。

ただお出かけするだけでなく、大好きな絵本をもって外出する、そんな旅もおすすめですよ。

文:久藤くこ